「秘密保護法」廃止へ!実行委員会の「12・6を忘れない6日行動」は1月6日、参院議員会館前で抗議行動を行い、秘密保護法、戦争法の廃止などを訴えた。さらに内閣法制局に抗議の声明文とともに申し入れを行った後記者会見を開き、同局の文書管理のずさんさを指摘した。
抗議行動には115人が参加した。参院情報監視審査会委員になった仁比聡平議員(共産)をはじめ、福島みずほ(社民)近藤昭一(民主)といった国会議員のほか、各市民団体の代表者がそれぞれの立場から安倍政権を批判。各団体ののぼり旗がはためく中、国会議事堂に向かって「戦争法廃止!」「知る権利奪う秘密法廃止!」とシュプレヒコールを行った。
憲法解釈変更による集団的自衛権行使のための閣議決定案文の意見事務で、内閣法制局が検討過程の記録を残さなかったことが全国紙に報道されたことを受け て、実行委はこの後、同局に抗議声明とともに申し入れ書を持参、応対した礒岡章子総務課専門官に手渡した。内容は▽記録を残さなかったことが公文書管理法
に違反しているという認識がないようだが、その理由は▽依頼された意見義務について翌日に電話回答したとのことだが、どんなメンバーがどのように検討して 回答したのか▽今後も記録を公文書として残す考えがないのか―の3項目。礒岡専門官は応対の中で「法律に違反したという認識はない」などと言明する一方、
文書に残すかどうかは「ケースバイケース」と述べるにとどまり、約1時間に及んだ実行委メンバーとのやりとりはかみ合わない場面が目立った。
続いて衆院第二議員会館で、新聞労連、出版労連、民放労連の代表者も加わって記者会見を行い(写真)、同局での申し入れの経過などを報告した。同局では「検討して回答する」としており、回答が来次第、内容をチェックし、対応を検討する。(O)
20151225 内閣法制局の公文書管理法違反に抗議する「声明」.pdf
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「秘密保護法」廃止へ!実行委員会主催の「藤田早苗さんを囲んで語り合う会」が12月17日、東京・文京区のアカデミー茗台で開かれ、英エセックス大人権センターフェローの藤田早苗さんが、情報を受け伝えることの重要性、英国に比べ人権意識が低い日本の現状を指摘した。
表現の自由を調査する国連の特別報告者デービッド・ケイ氏(米国)が調査のため今月来日する直前に日本政府から延期の申し出があり、調査は結局実現しなかったが、藤田さんは国際人権法が専門でケイ氏来日を働きかけていた人物。「日本政府は10月に受け入れを表明していたにもかかわらずドタキャンした」と憤る藤田さんは、1999年からの英国留学中に、テレビで一般の市民が堂々と自説を述べる姿に感動し、人権の重要性を実感したという。46年の第1回国連総会で「情報の自由は基本的な人権であり、国連が関与するすべての自由の試金石である」と決議された「情報にアクセスする権利」を例に挙げ、「情報に関する自由は世界人権宣言の19条
にも明記され、しかも日本国憲法より詳しく表記されている」と日本の人権に関する法整備の遅れを指摘した。人権を侵害された個人が国内ルールで救済されな かった場合に利用できる国連の個人通報制度に関し、「日本政府が人権条約の選択議定書を批准していないため、日本人はこの制度を活用できない」と述べ「憲
法9条だけでなく21条、36条、97条も大事。市民レベルで声を上げ、政府に働きかけていかなければならない」と訴えた。(O)
秘密保護法制定からの2年間を振り返り今後を展望する集会が12月6日、東京・渋谷区の千駄ケ谷区民会館で開かれ、ノンフィクション作家の保阪正康さんが「秘密法と戦争法がつくる『準戦時体制』とは何か」と題して講演した。
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会の「12・6を忘れない6日行動」の一環として開催。保阪さんはこれまで政治的な主義主張は掲げないとしてきたものの、戦争法(安全保障関連法)に強い危機感を抱き、反対の立場を鮮明にしている。保阪さんは戦前、戦中の日本について、軍事が政治をコントロールし、軍が特攻作戦と玉砕作戦を遂行したと特徴を挙げ、「この愚かな考えを私たちは次代に語り継いでいかなければならない」とする一方「政治が軍事をコントロールすべきだし、軍事をつかさどる人は兵士を特攻や玉砕で死なせてはならない」と持論を展開。「安倍政権になって、社会が軍事主導体制に向かっている気がする」と懸念を示した。
さらに戦前の特徴として▽軍が教育に介入し▽情報を一元化し▽治安維持法の取り調べなどに暴力を使い▽立法化で弾圧して、国民を枠にはめようとしてきた―とし、「われわれ国民は、国家によって枠を作られていないか、感じ取っていかなければならない」と、常に勘を鋭くし、想像力を働かせて監視していく重要性を指摘した。戦後70年たったことについては「熱いお湯に手を入れればやけどしてしまう。『やけどするよ』と言ってくれる人がいればけがせずに済むが、時間がたってそれを語る人がいなくなると、知らずにやけどする人が出てきてしまう」と例を挙げ、次世代に伝承していく必要性を語った。会場からの質問を受け、「日本の未来を変えるほどの大きな問題にも無関心な人がある程度いるのは仕方ない。賛成と反対のそれぞれ一部の人を除いた中間層にいかに理解してもらうかが大事。そのための運動に取り組んでほしい」と締めくくった。
続いて、英エセックス大学人権センターフェローの藤田早苗さんが「国際社会からみた日本の表現の自由」と題して特別アピール。新聞労連中央執行委員長の新崎盛吾さん、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会の筑紫建彦さん、共通番号いらないネットの宮崎俊郎さん、盗聴法廃止ネットの岸田郁さんが発言した。講演に先立ち、「秘密保護法」廃止へ!実行委員会の海渡雄一弁護士が、委員会のこれまでの取り組みと今後の活動についての報告を兼ねてあいさつした。会場には135人の市民が詰めかけ、保阪さんの話に時折相づちを打ちながら聞き入っていた。(O)
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会の「12・6を忘れない6日行動」院内学習会は10月6日、衆院第一議員会館で開かれ、長野県短期大助教の瀬畑源さん(写真)が「秘密保護法と公文書管理法、情報公開法−公文書管理法改正に向けて−」と題して講演した。
政府が公文書をどのように作成、管理、公開するかを決めるのが公文書管理法。本来、公文書管理法があって情報公開法があるはずだが、日本では情報公開法 が2001年、公文書管理法は11年にそれぞれ施行された。本年度は公文書管理法施行5年の見直しの年に当たる。秘密保護法が制定されたことによって、こ れら2法がどうなるのかを模索した。
政府が閣議決定した集団的自衛権の行使容認に必要な憲法9条の解釈変更について、内閣法制局が内部検討内容を文書に残していなかったことが一部報道に よって明らかにされた。瀬畑さんは「内閣法制局が文書を残していないのはおかしい」とした上で「秘密保護法については内閣情報調査室(内調)と法制局が
40回以上協議しており、内調はきちんと文書を残している。また決定を文書でなく口頭で済ませているのも明らかにおかしい」と指摘。公文書管理法第4条 で、行政機関の職員は行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程とその行政機関の事務や事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよ
う、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、文書を作成しなければならないと定められている点を引用し「同法に違反していると思われる」と語った。 また、外務省の沖縄密約文書不存在、消えた年金など、過去に度々起きている公文書管理問題を例に挙げ、日本の官僚を「文書をきちんと保存し後世に公開して 歴史の判断を仰ぐという発想が乏しい」と特徴づけた。
秘密保護法との関わりについては「特定秘密も公文書管理法の適用を受けるが、情報公開法が文書を開示することを規定していることから考えると、文書がな ければ『不存在』として処理することができる。このため、廃棄や未作成として追及をかわすことが可能だ」と懸念を示した。特定秘密を残させるために「監視
機関の充実はもちろん大切だが、それ以上に『文書を作り残しておかないとまずい』という意識を官僚に持たせること、『文書をきちんと保存管理すれば自分た ちの仕事にとっても有用だ』と思わせることが重要だ」と結んだ。
この後、同実行委員会事務局の前田能成さんが情報公開法と公文書管理法から秘密保護法の廃止に迫る方策について報告を行った(報告レジュメ下段)。集会には約60人が参加した。(O)
『情報公開法』『公文書管理法』から『特定秘密保護法』の廃止に迫る.pdf
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秘密保護法廃止へ!実行委員会の「12・6を忘れない6日行動」は9月7日、参院議員会館などで行われ、秘密保護法の廃止へ向け、訴えを強めていくこと などを確認した。 「戦争は政府の嘘・秘密から始まる」をテーマにした院内集会では、秘密保護法対策弁護団の海渡雄一弁護士が、秘密保護法とセットで問題が指摘される
戦争法案について、そのポイントを解説しながら問題提起。第1に、日本が戦争に参加するときの条件が緩められるとし、日本に対する武力攻撃が発生していな くても、日本と密接な関係にある外国に対する攻撃が行われていれば、日本は集団的自衛権の行使として武力を行使し、戦争に参加することができるようにな
る、と指摘した。第2に、日本が平和維持活動などで武器を使用する条件が緩められ、なし崩し的に戦争に参加しやすくなると加えた。
続いて、甲南大名誉教授で弁護士の斉藤豊治さん(写真)が登壇、「秘密保護法下での刑事事件の課題」と題して講演した。斉藤さんは「秘密保護法は悪徳商 法と同じ」としたうえで、「リスクを説明せずに国民の承認を求めている。詐欺的商法は処罰の対象になるものだ」と、その危険性を説明した。さらに「この法
律は、特定秘密取扱業務者が特定の秘密を漏らすことを取り締まる法律であって、単なる公務員や弁護士が漏らすことに適用されるものではない」と述べ、処罰 に当たらない正当業務行為として▽新聞記者の朝駆け▽複数回、頻繁にわたるメール、電話、直接の接触▽たまたま入室可能な状態となっていた部屋に入り、閲 覧
可能な状態のパソコン画面あるいは紙媒体の特定秘密を閲覧すること▽省エネモードになっているパソコンをワンタッチすることで起動して、パスワード等の設 定されていないデータを閲覧-など11項目の内容を示した。斉藤さんは「法律の内容をよく見ると、情報に接する可能性のある弁護士やジャーナリストは、決
して萎縮、自粛する必要はない。それより、情報を各自がしっかり守ることが必要だ」と結論付けた。
院内集会に先立ち、衆院第2議員会 館前で抗議行動を展開。新聞労連、秘密保護法対策弁護団、秘密保護法廃止をめざす藤沢の会、日本国民救援会、出版労連などの代表者が、秘密保護法の廃止、 戦争法案の廃案に向けて声を上げた。福島みずほ参院議員、仁比聡平参院議員が駆けつけた。(O)
8月6日、衆議院第二議員会館前で「12・6を忘れない6日行動」が行われました。この日は、猛暑日でどのくらいの参加があるか心配されたましたが、約70名の市民(二組のお母さんとお子さんも)参加しました。
最初から国会前行動に参加した共産党の清水忠史議員(衆議院議員、法務) は安倍政権が進める戦争法案を徹底的に批判するとともに、この間の運 動の大きな特徴は、組合とか団体だけではなく、学生や市民の自発的な 立ち上がりにあり、戦争法案廃案の展望を示しました。 また、8月5日衆議院法務委員会で採択された盗聴法・刑訴法改悪案を痛
烈に批判し、通信の秘密、言論・表現の自由を守るために、同法案廃案 へのたたかいを訴えました。
次に、秘密保護法対策弁護団の海渡雄一弁護士が戦争法案を批判するとともに内部告発サイト「ウィキリークス」が暴露した米国家安全保障局 (NSA)による日本政府中枢や大手企業の三菱商事などを盗聴していた ことを批判し、現在、審議されている盗聴法・刑訴法改悪案の廃案を訴 えました。 続いて、新聞労連、北大生・宮澤弘幸「スパイ冤罪事件」の真相を広め
る会、出版労連、マスコミ9条の会、秘密保護法を廃止させる千葉の会 、憲法会議、共通番号いらないネットから、戦争法案、秘密保護法、監 視・管理社会化を批判する発言が相次いでおこなわれました。 最後に、多忙ななか国会前行動にかけつけた民主党の小宮山泰子議員が 秘密保護法反対の固い決意をのべ、国会前行動は終りました。
続いて衆議院第一議員会館で開かれた「8・6戦争法案と秘密保護法を考える院内集会」には約60名の市民が参加しました。
清水勉弁護士は(日本弁護士連合会・情報問題対策委員会委員)「私たちはどうすれば特定秘密をチェックできるのか?」と題して、縄張り意 識の強い、官庁の実態に踏まえ、どうすればチェック機関を有効に動か せるか、海渡雄一弁護士は「監視なき「秘密」指定」と題して、日本の 監視機関が官僚組織で、身内のチェックには限界があり、大きな問題が
あることを指摘しました。また小川隆太郎弁護士からは「アメリカの第三者機関」と題する報告を受けました。(T)
秘密保護法廃止へ!実行委員会の「12・6を忘れない6日行動」は7月6日、衆院第1議員会館などで行われた。「秘密法がもたらす監視社会―盗聴法、共 通番号、共謀罪の問題点―」をテーマにした院内集会では、ジャーナリストの斎藤貴男さんが「法の運用が始まる前に改正しようとしている」などと共通番号制 の問題点を指摘した。
集会には約100人が参加した。斎藤さん(写真左)は住基カードや共通番号などの取材で官僚が「国民が奴隷になりたがっている」と発言したことを紹介。企業内の人と人との接近状態を把握するシステムなど監視社会を担う技術の開発などが進んでいる状況を説明した。
共通番号など監視社会の技術に大企業のビジネスが絡む点を指摘する一方で、「効率化」の名の下にシステム導入など中小企業への影響が少なくないことにも言及。情報流出により「なりすまし」の被害が出ても「国が責任を取ることはない」と断言した。
清水忠史衆院議員(共産)は法務委員会で視察した通信事業者施設での盗聴実態を報告。盗聴事案の85%が犯罪とは無関係であることや第3者による立ち会い がなくなることで無制限に盗聴が可能になる危険性を指摘。「共謀罪と盗聴法がセットで成立すると恐ろしい社会になる」と警鐘を鳴らした。
秘密保護法対策弁護団の海渡雄一弁護士(写真右)は、米NSAの盗聴システムについて「ドイツ政府が関与していたことが明らかになった。日本が関与して いないという保証は ない」と疑問の目を向けた。さらに「盗聴法の狙いの一つは日常的に通信を傍受することを広め、不祥事を内部告発しようとする人を萎縮させることだ」とも主 張し、廃案への活動継続を呼び掛けた。
許すな憲法改悪・市民連絡会の高田健さんが戦争法案の審議状況などを説明。「15、16日に委員会、本会議採決の強行が考えられる。絶対阻止しよう」と訴えた。
福島瑞穂参院議員(社民)、近藤昭一衆院議員(民主)が集会参加者を激励した。
集会に先立ち衆院第2議員会館前の行動には65人の市民らが参加。秘密保護法廃止をめざす藤沢の会、秘密保護法を廃止させる千葉の会、憲法会議、出版労連 のそれぞれの代表が発 言。仁比聡平参院議員(共産)が激励に駆けつけた。雨の中にも負けずシュプレヒコールで戦争法案や秘密保護法の廃止を訴えた。(T)
秘密保護法廃止へ!実行委員会の「12・6を忘れない6日行動」は6月8日、衆院第2議員会館前で行われた。慶応大の小林節名誉教授は戦争法案について「主権者との約束を無視し、独裁の始まりだ」と痛烈に批判した。
4日の衆院憲法審査会には3人の憲法学者が出席。小林名誉教授のほか政府・与党が推薦した参考人でさえもそろって「安保法制は違憲」との認識を表明した ばかり。集まった約60人の市民らは「戦争準備の秘密法反対」「戦争法案反対」と、普段にも増して声を張り上げた。
小林名誉教授は「日本は国際的に大国になったが、『イスラム国』などとの戦 争に介入する理由はない。テロの対象になるだけだ」と指摘。「中国が脅威というならば専守防衛に徹すればいい。日本は(戦争を)止める国際的役割を担うべ きだ」と主張し、安倍政権が強引に進める戦争法案の違憲性を糾弾した。
秘密保護法対策弁護団の海渡雄一弁護士は「国会の数の論理では厳しいが、市民の声で戦争法案、秘密保護法、盗聴法を止めよう」と呼び掛け、出版労連の寺川徹副委員長は「教科書作成の現場にも露骨に政治の介入がある」と現状を報告した。
秘密保護法廃止をめざす藤沢の会、盗聴法に反対する市民連絡会、キリスト者平和ネット、憲法骨抜きNO!ねりまの代表者が発言。社民党の吉田忠智党首、福島瑞穂参院議員が激励に駆けつけた。
集会後は、院内学習会パートⅢ「情報公開の実際」として情報クリアリングハウス理事長の三木由希子さんが講演。参加者約40人に情報公開を具体的にどう進めていくかを指南した。
制度の趣旨や仕組みを説明した後、国・都道府県・区市町村など請求先の分類や請求手続きの流れを解説した。
請求するにあたり▽知りたい事柄を整理する▽どのような内容を知りたいか▽事前に公表されている情報は収集しておく―とアドバイス。実際の行政文書開示請求書の書式をもとに書き方などを説明した。
情報クリアリングハウスは、2001年度の情報公開法施行の前に「大量の行 政文書が廃棄された」との情報を入手。各省庁の廃棄費用の請求書を情報公開請求し分析した結果、農林水産、環境、外務、財務各省と警察庁が、施行前年度に 駆け込みで大量廃棄していた事実をつかんだ。
三木さんは「請求して何を取るか見立ては必要だが、出てきた情報から次を考える柔軟性も大事」と主張。「諦めず仕組みを知る努力が大事。秘密を知る手立てはある」と積極的な制度の活用を訴えた。(T)
秘密保護法廃止へ!実行委員会の「12・6を忘れない6日行動」は5月7日、衆院第2議員会館前で行われた。連休明けにもかかわらず多くの市民らが駆けつけ、廃止への諦めない強い気持ちを表現。国会議員要請も行い、廃止への取り組み協力を訴えた。
市民ら約50人が集まった。「取材・報道の自由守れ「知る権利奪うな」「戦争準備の秘密法反対」などとシュプレヒコールして国民の声に耳を傾けない政府を批判した。
秘密保護法対策弁護団の海渡雄一弁護士は「この法は国際的な基準とは大きく外れている。法律を廃止に追い込むには息の長い取り組みとなるが、共に頑張ろう」と呼び掛けた。
秘密保護法廃止をめざす藤沢の会の斉藤隆夫さんは「法に反対する団体や運動を持続していくことが大事。戦争法反対の運動とも幅を広げていく」と宣言。マ スコミ9条の会の仲築間卓蔵さんは「かつて『ヒトラーの真似をしろ』と言った閣僚がいたが、それが現実のものとなってきた」と警戒感をあらわにした。
キリスト者平和ネットの渡辺多嘉子さんは「国のために個人が犠牲となることは許されない。力を合わせて闘いましょう」と声を張り上げた。そのほか新聞労 連、出版労連、日本国民救援会の代表が施行5カ月経過した業界での動きやメディアへの圧力を強める政府の動きを批判した。
清水忠史衆院議員(共産)、仁比聡平参院議員(共産)、福島瑞穂参院議員(社民)も駆けつけ、継続して活動する市民らを激励した。
午後は3回目の国会議員要請。維新の党、生活の党の衆院議員を中心に事務所を訪問して秘密保護法廃止への尽力を訴えた。不在の議員が多かったが、政策秘 書らと懇談しながら議員の同法への考えを聞いたほか、戦争法案の動きなど最近の国会情勢について意見交換。実り多い議員要請となった。
次回「6日行動」は、6月8日正午から衆院第2議員会館前で実施。午後1時半から情報公開・院内学習会パート3として、三木由希子さん(情報公開クリアリングハウス理事長)を講師に情報公開制度の実践を学ぶ。(T)
秘密保護法廃止へ!実行委員会の12・6を忘れない6日行動」は4月6日、衆院第2議員会館前で行われた。約70人の市民らはシュプレヒコールなどで法 の廃止を強く訴えた(写真左)。院内学習会も開き、秘密保護法施行下における公文書管理法の役割や課題などについて認識を深めた。
正午すぎから実施。市民らは「取材・報道の自由守れ「知る権利奪うな」「戦争準備の秘密法反対」などと声を上げて政府の姿勢を批判した。
秘密保護法対策弁護団の海渡雄一弁護士のほか、出版労連、日本国民救援会など各団体の代表者が発言。施行から4カ月が経過した特定秘密の指定状況や国会の監視機関の現状などについて報告した。清水忠史衆院議員(共産)も駆けつけた。
午後は情報公開・院内学習会パートⅡとして、獨協大学法科大学院教授の右崎正博さん(写真右)が「特定秘密保護法と公文書管理法」と題して講演した。
右崎さんは秘密保護法の国会監視機関「情報監視審査会」について、会議等の議事録を公表する仕組みがないことから「チェック機能が十分かどうかは疑問」と指摘した。
公文書管理法は情報公開法と合わせて十分に機能すれば、秘密保護法をチェックする一定の役割を担えるとの見解を示した一方で、▽30年を経たら公開すべ きとした国際的基準「30年原則」が採用されていない▽利用請求権の例外が広すぎる▽国会文書は対象外―などの点で不十分だと主張した。
アメリカ国立公文書記録管理局(NARA)の職員が約2500人に対して、独立行政法人国立公文書館は約50人と極めて少なく権限も含めて検討する余地があることにも言及した。
また、特定秘密に指定された情報でも情報公開法による開示請求の対象になり得るとし、裁判官が法廷ではなく裁判官室で審理を行うインカメラ審査権限の定めがない点も踏まえ「情報公開法の改正も視野に置かざるを得ない」と指摘した。(T)
3月6日、「12・6を忘れない6日行動」を国会前(衆院第2議員会館前)で行った。「戦争と一体の秘密保護法を廃止しよう」との思いを胸に市民や関連 団体約の約60人が参加。シュプレヒコールで同法の即時廃止を強く訴えた。同日は全国各地の市民団体も連帯して抗議行動を実施し、知る権利と取材報道の自 由を奪う同法に抗議し「戦争できる国づくり」を推し進める政権に怒りをぶつけた。
過激派組織による後藤健二さん殺害事件では、政府対応の検証内容が秘密保護法を盾に適切に国民に知らされない恐れもある。外交や戦争に関する情報が隠され、市民が知らない間に戦争に巻き込まれかねない事態だ。
横断幕やプラカードを掲げた市民らは「秘密保護法反対」「知る権利奪うな」「取材報道の自由を守ろう」などとコールして抗議の意志を表現した。
NPO法人日本消費者連盟の富山洋子さんは「情報をひた隠しにしたうえ、それを伝えた人を罰することは許されない。私はかつて戦争に駆り立てられてしまった人々のことを忘れない」と訴えた。
許すな!憲法改悪・市民連絡会の土井登美江さんは「後藤さんは結局見殺しにされた。その責任が政権にあったはずだが、しっかり検証されるか分からない。『首相がしていることはおかしい』としっかり声を挙げましょう」と呼びかけた。
福島瑞穂参院議員(社民)、小宮山泰子衆院議員(民主)仁比聡平参院議員(共産)が駆けつけ発言したほか、秘密保護法廃止をめざす藤沢の会、新聞労連、出版労連、日本国民救援会の代表者もそれぞれの立場から法廃止を訴えた。
国会前行動の後は、有志による民主党国会議員への協力要請を実施。各議員事務所を手分けして訪問し、法廃止への協力を訴えた。
次回は4月6日正午から午後1時まで衆議院第2議員会館前で行う。その後、情報公開院内学習会の第2弾として参院議員会館で獨協大法科大学院教授の右崎正博さんが「秘密保護法と公文書管理法」(仮題)と題して講演する。(T)
1.26に続いて秘密法の廃止を求める「12.6を忘れない6日行動」を開催、約70名が参加し た。共産党衆議院議員の清水ただしさん、社民党副党首の福島みずほ参議院議員が駆けつ けてくれ、「安倍政権はイスラム国による人質事件で自衛隊海外派遣の恒久法の制定を狙 っているが、その前に政府の対応を検証する事が先だ。情報を隠せる秘密法は廃止しかな
い。今国会では戦争法案含め72件の閣法を提出しようとしている。」と発言。
市民団体か らは、マスコミ九条の会、秘密保護法廃止をめざす藤沢の会、反住基ネット連絡会。国民 救援会、5.3憲法集会実行委員会が発言。各々、安倍政権が猛進する戦争する国への危惧 をあげ、安全保障関連法、共通番号制、盗聴法の改悪など市民の力を結集してとめていこうと呼びかけた。
その後、衆議院議員会館で特定非営利活動情報公開クリアリングハウス理事長の三木由希 子さんを講師に招き、情報公開法の院内学習会を開催した。参加は約60人。民主党衆議院 議員の阿部知子さんと逢坂誠二さんも参加。「主権者が情報を選べないのはおかしい。情
報公開は民主主義の原理原則である。」と発言。三木さんの話は情報公開法が生まれるまでの経過、その仕組みと意義について自身の経験を盛り込みながら丁寧 に紐解かれた。
「情報は手段であってその公開が目的ではない。公開・共有で問題が解決したのではない 、解決するための具体的な方策の議論が重要である。民主主義が機能するには、知る権利 が保障され、保障する必要があるが、放っておくと秘密・非公開・非公表はどんどん増え ていく。知らされるのを待っているだけでは機能しない。情報公開を具体的に進めること
が私たちに求められる。政府は秘密を多く抱え持つ、秘密を否定するより、秘密を民主的 にコントロールすることが必要である。そのために開かれた政府の実現を目指したい。情 報公開法が出来て14年、公文書管理法はまだ4年である。情報を政府に独占させず、市民 に解放していくために、こうした制度を使い開かれた政府をつくっていくことで、秘密保 護法にも向き合うことになる。」
最後にあきらめずに望ましい情報公開のあり方を追及し、改正を現実的な議論にしていく ことが必要だ、と結ばれた。(N)
第189通常国会召集日の1月26日、秘密保護法廃止へ!実行委員会は国会前行動を実施した。約200人の市民らのほか国会議員が駆けつけ、施行にも諦 めることなく法の廃止へ一丸となって取り組むことを声高に宣言。イスラム国を名乗る組織に拉致されているジャーナリスト後藤健二さん解放へ全力を尽くすよ う政府に訴えた。
行動は正午から実施。海渡雄一弁護士は「後藤さんの件について政府は国民にしっかり語るべきだ」と批判した上で「きょう多くの人が結集したことが希望だ。秘密保護法廃止の日までともに頑張ろう」と呼び掛けた。
新聞労連の新崎盛吾委員長は「表現・報道の自由は大きな重圧を受けている。自由に表現できない空気・風潮に危機感を感じる。法をしっかり監視し、現場から声を出していく
と決意した。
参加者は「知る権利奪うな」「取材・報道の自由守ろう」「後藤さんを救え」などとコールし、政府の姿勢を批判した。
社民党党首の吉田忠智参院議員は「秘密保護法は問題だらけ。廃止しかない」とあいさつ。民主党の階猛衆院議員は「国民の知る権利を守る闘いは重要。廃案へ追い込もう
と呼び掛けた。共産党の畑野君恵衆院議員も法の問題点と廃止への活動の重要性を訴えた。
このほか共産党の衆院議員、社民党の福島みずほ参院議員が連帯のあいさつ。実行委構成団体や関連市民団体も廃止への行動参加などを呼び掛けた。
午後は有志の市民らが昨年実施したアンケートに回答した約50人の国会議員事務所を訪問。法廃止へ向けた議員活動と今後の行動への協力を要請した。(T)
英国エセックス大学人権センター研究員の藤田早苗さんの講演会が12月18日、東京・文京区民センターで開かれた。10日施行された秘密保護法を国際人権規約の観点からあらためて批判。国連など国際世論に訴えて廃止へ追い込む活動の重要性を指摘した。
「秘密保護法廃止」へ!実行委員会の主催。一般も含め約20人が参加した。
藤田さんは「日本の秘密保護法は成立のプロセスもひどいが中身もひどい」と批判。「海外で日本は『いい国』と思われていたが、この2、3年変わった。世界がどう見ているか知ってほしい」と呼び掛けた。
国際人権規約の自由権規約19条では、情報にアクセスする権利は「自由が原則で制限は例外。公開が前提」となっている。日本はこの規約を批准しており、規約に反する法律を作ることはできない。こうした点からも国際的な基準からも大きく逸脱している秘密保護法を批判した。
法施行後の廃止への取り組みとして国際社会からの批判や勧告が有効との見解を示し、▽国連人権理事会へのアピール▽「表現の自由に関する国連特別報告者」の招へい―を挙げた。
「基本的人権が危うい状況にある。国際世論を高めて闘ってほしい」と激励した。(T)
【写真】「国際スタンダードを使って闘うことが重要」と話す藤田早苗さん
12月10日午前0時、特定秘密保護法が施行された。「大義のない解散」による衆院総選挙で国会の機能が停止した状態での施行。秘密保護法廃止 へ実行委員会は同日午前、首相官邸前で施行に対する抗議行動を実施。360人を超す市民らが施行を強行した政府への怒りをぶつけた。
官邸前の道路には鉄製の柵が張り巡らされ、大勢の警察官が参加者の行動を規制。新聞社やテレビ局など取材陣が多数集まる中実施された。
海渡雄一弁護士は「施行させてしまい悔しい思いだが、多くの人とこの法に問題があることを共有できた。衆院総選挙の争点とし『ノー』を突き付けよう。今後いかに反対の声を上げ続けられるかにかかっている。廃止のその日まで絶対あきらめない」と宣言した。
新聞労連の新崎盛吾執行委員長は「報道への配慮をうたってはいるが信用できない。政権による記者への圧力は強まっている。法の運用をしっかり監視し、問題を投げかけていく。記者やメディアの人を孤立させないよう、皆さんの支援をお願いしたい」と訴えた。
日体大の清水雅彦教授のほか出版労連、民放労連の代表者、市民団体のメンバーらがそれぞれの立場から施行に反対する意見を述べ、廃止まであきらめない姿勢を示した。
大きな横断幕のほか「STOP!秘密保護法」「施行に抗議」などプラカードを掲げた市民らは、寒空の中「知る権利を奪うな」「廃止になるまで闘う」などとシュプレヒコール。寒さに負けず、法廃止へあきらめないで活動する熱い気持ちを強くアピールした。(T)
1600人が怒りの声〜12.6日比谷集会の報告
秘密保護法施行するな!大集会(秘密保護法廃止へ実行委、秘密法に反対する全国ネットワーク主催)は12月6日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた。民意を無視して強行可決されたのが1年前。衆院総選挙にもかかわらず全国から約1600人が集結し廃止への熱い思いをアピールした。
主催者代表の海渡雄一弁護士は「法は施行されようとしているが、廃止をあきらめない。私たちには社会の主人公として政府の秘密を知る権利がある。廃止への日まで闘いを続ける」と決意した。
呼びかけ団体の新聞労連の新崎盛吾委員長は「法施行後も粘り強く運用状況に目を光らせるとともに、メディアの仲間と連帯して反対運動を風化させることなく取り組んでいく」と宣言した。
吉良よし子参院議員(共産)が駆けつけ激励のあいさつをしたほか、前衆院議員の阿部知子、階猛、近藤昭一、参院議員の福山哲郎、福島瑞穂、糸数慶子、山本太郎の7氏がメッセージを寄せた。
日弁連の大迫唯志副会長が連帯のあいさつをし、学習院大大学院の青井未帆教授は法の問題点を指摘。学生や弁護士、憲法関連団体など協賛団体がそれぞれの立場から発言し、全国ネットワーク参加団体も各地での取り組みや活動を報告して今後の活動継続を誓った。
施行日の10日に行う官邸前抗議行動への参加を呼びかけたほか、「我々は萎縮しない!秘密保護法廃止まで闘い続ける!」との集会宣言を採択した。
集会後は銀座をデモ行進し、沿道の市民らに法の危険性や廃止への取り組み協力を訴えた。
翌7日には、約30人が参加して全国交流集会を開催。各地の取り組みや事例を報告した。施行後に実際に被害を受けた場合の相談窓口や救援基金の設立、全国運動の拡大や国連への働きかけなどが提案された。(T)
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は11月11日、集団的自衛権行使容認に反対する国会包囲行動(戦争をさせない1000人委員会、解釈で憲法9条を壊す な!実行委員会主催)に参加した。原発再稼動に反対する市民団体らとともに、憲法、人権、生活を破壊する政権に対して怒りの声を上げた。包囲行動は午後6
時半スタート。寒空のもと国会周辺には大勢の市民らが集結し、官邸前は約600人の熱気であふれた。「集団的自衛権行使反対」「秘密保護法はいらない「国 民の声を無視するな」などシュプレヒコールで幕を開けた。
井上哲士参院議員(共産)は「にわかに解散の声が出てきたが、政権の行き詰まりの証し。戦争に飛び込んでいく閣議決定は絶対許せない」と主張。ルポライ ターの鎌田慧さんは「今の内閣は戦後最悪。民主主義をつぶす内閣だ」と断じた。作家の雨宮処凛さん、落合恵子さん、評論家の佐高信さん、社民党の吉田忠智
党首、福島みずほ参院議員、秘密保護法に反対する学生らが発言。労働法制の改悪、原発再稼動、沖縄基地問題など現政権が国民の意思を無視して進める政権運 営を痛烈に批判した。秘密保護法廃止へ!実行委員会からは出版労連、新聞労連が代表で発言した。(T)
*写真=寒さにも負けず戦争する国づくりに反対の気勢を上げる市民ら
〔報告〕
<施行予定まで1ヶ月>
「秘密保護法」このまま
施行していいの? 緊急
全国会議員アンケート結
果 記者会見(11月10日)
民主党をはじめ、野党議
員から「廃止」「施行延
期し法の抜本見直し」
求める声が相次ぐ
→報告・詳細はこちらを
ご覧ください。
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は11月6日、衆院第1議 員会館で「秘密保護法施行許すな!院内集会&緊急議員アンケート行動を行った。集まった多くの市民が講演に熱心に聞き入ったほか、全ての国会議員に事前配 布していた同法に関するアンケートを回収しながら廃案への行動、協力、を訴えた。衆院議員の近藤昭一(民主)、小宮山泰子(生活)、参院議員の仁比聡平
(共産)、福島みずほ(社民)、山本太郎(無所属)の5氏が駆けつけた。
海渡雄一弁護士は「秘密の範囲の曖昧さ」「内部通報者の保護」「適正評価」など8項 目の問題点が依然として解消されていないことを指摘した上で「気合いを入れて取り組もうと声をあげた。仁比参院議員は「国会でも担当大臣がまともに答弁で
きていない。政権は追い詰められている」と明かし、近藤衆院議員は「私たち一人ひとりが決めるシステムづくりをあきらめないと強調。小宮山衆院議員は「国 民の声が私たち国会議員の力になる」とし、福島参院議員は「戦争する国、原発推進する国へ突っ走っている」と訴え、山本参院議員は「適正評価が必要なのは 内閣の人たちではないか」と語気を強めた。
この日までに集まった約4万2000筆の同法廃止署名を5氏に手渡して多くの国民の思いを託した。
事前アンケートは、野党中心に240人に配布。市民らが各議員事務所を回り回収しながら同法廃止を訴えた。6日現在で43人から回答があった。一部議員は回答を拒否、あるいは口頭で回答した。アンケートの集計結果は10日の記者会見で発表する。(T)
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は10月26日、有楽町イトシア前広場で「秘密保護法施行するな12.6大集会」を告知する街宣活動を行った。メンバー はそれぞれ秘密法の問題点や暴走する政権の危険性を道行く人々に強く訴えた。実行委メンバーとStop!秘密保護法共同行動のメンバーら11人が参加。街 宣で同法施行に突き進む政権の姿勢を厳しく批判し、
知る権利や表現・報道の自由が脅かされる社会の到来へ警鐘を鳴らした。12.6大集会のほか実行委の活動予定を明記したビラも配布し、活動への協力と理解 を市民に精力的に呼びかけた。12月6日の「秘密保護法施行するな!12.6大集会」は、日比谷野外音楽堂で午後1時50分に開会。弁護士や市民団体など 多くの弁士が秘密保護法廃止へ向けたメッセージを発する。集会後は、銀座をデモ行進する。(T)
海渡弁護士は「この法律には救済策がなく内部通報者が守られない。間違った制度が作られてしまったが、あきらめないで廃止へ頑張ろう」とあいさつ。福島参院議員も「情報は国民のもの。メディアが役所に果敢に切り込んで取材できなくなってしまう」と危険性を強調した。
憲法を生かす会の筑紫健彦さん、出版労連の前田能成さんもそれぞれの立場から同法廃止への取り組みを訴え、「取材報道の自由を奪うな」「戦争する国反対」などとシュプレヒコールして政府の姿勢を批判した。
この日は新聞やテレビ、ラジオなど複数のメディアが取材した。
同法は昨年12月6日、十分な議論がないまま強行可決し成立。今年夏に行われたパブリックコメントには2万3820件の意見が寄せられ、廃止や延期など多くの批判的な意見が大勢を占めた。しかし表面的な27カ所を修正しただけで、秘密の範囲の曖昧さや第3者機関の独立性には疑問が残ったまま。国民の知る権利を損なう恐れが大きい。(T)
※写真説明【官邸前で特定秘密保護法運用基準の閣議決定中止を求めて声をあげる市民団体メンバーら】
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は10日、自民党総務会に対し「世 論に耳を傾け、秘密保護法の施行を中止、若しくは延期し、抜本的見直しをおこなうよう求めます」との文書を提出した。しかし、事前に提出を予告していたに
も関わらず職員は対応せず、警備員に手渡さざるを得なかった。提出に同行した市民らの行動を警察官が威圧的に制限するなど、政府与党、自民党の不誠実な対 応が目立った。
文書提出は同実行委の杉原浩司さ ん、海渡雄一弁護士ら5人が行った。自民党本部に入れさせないようガードを固める警察官や警備員の前で「市民の知る権利を奪い、民主主義を崩壊させ、戦争
への途を掃き清める秘密保護法の施行を絶対に許さないとする内容の文書を読み上げた。受け取った警備員に「必ず総務会に届けるように」と強く要請した。
この日は同法運用基準が閣議決定される恐れもあったため、同党総務会の開催に合わせて同実行委が呼び掛けて朝からアピール行動を実施。官邸前には市民ら約40人のほか、社民党の福島みずほ参院議員、共産党の仁比聡平参院議員も駆けつけ、同法廃止へ気勢をあげた。
※写真説明【警備員や警察官が立ち入りを制限するなか、特定秘密保護法施行の中止を求める文書を読み上げる実行委のメンバー】(T)
さまざまな課題を抱える団体が「安倍政権の暴走を止めよう!」の一点で結集。
国会開会日の9月29日昼、ヒューマンチェーンで約2000人の市民が声を上げた。
共同ステージは、衆議院第二議員会館前に置かれました。
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は官邸前で150人が集まり集会を行った。田島
泰彦さん(上智大学教授)はマイクを握り「安倍政権は、秘密保護法につづいて
盗聴法改悪・テロ新法・デモ規制法を画策している。市民監視・情報統制・表現
の自由抑圧は、戦争政策と一体のものでかれらは本気だ。私たちは、知る権利を
奪う『秘密保護法廃止』の原点にたって、運動をいっそう拡げていこう」と訴え
ました。ほかに仁比聡平共産党議員や石塚幸子さん(出版労連中央執行委員)、
新崎盛吾さん(新聞労連委員長)、清水雅彦さん(日本体育大学教授)、秘密保
護法の廃止をめざす藤沢の会、ふぇみん婦人民主クラブなど市民グループから発
言が続いた。午後1時15分には、一斉にヒューマンチェーンを行い「安倍暴走や
めろ」のコールを繰り返した。また夜も官邸前行動があり、約700人が集まった。
★「秘密保護法」廃案へ!実行委員会の9.29声明
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会主催の連続学習会Part4「秘密保護法と監視社会」を7月19日午後、東京・渋谷区立勤労福祉会館で開催、約70名が参加した。
冒頭に、国連自由権規約委員会による第6回日本政府報告書審査に参加した私たち実行委メンバーである海渡雄一さん(日弁連自由権規約WG座長・写真上) が、15・16日の審査報告をされた。詳細はこのサイトにも掲載されてのでご参照いただきたいが、帰国後3日目で最初の貴重な報告となった。(海渡雄一報告)
次に小倉利丸さんが、秘密法は国家安全保障のために活用されるので、集団的か個別的かを分けて考えられない。個別的だから合憲という認識では秘密法の秘匿性を打破出来ない。秘密法は9条問題だ、と鋭い指摘をされ、主体的な廃止への運動の当事者たるべきと結んだ。
山下幸夫弁護士(写真上)は、長年にわたり盗聴法や共謀罪反対の中心を担ってきた経験と知識をふまえ、秘密保護法の処罰規定の問題性を明らかにされた。共 謀、独立教唆、扇動を軸とする治安立法としての性格が強く、近々浮上する共謀罪と盗聴法拡大への運動の重要性を指摘された。(白石孝)
7月17日午前、秘密保護法の施行に向け、統一基準を検討する政府の情報保全諮問会議が首相官邸で開かれました。私たち「秘密保護法」廃止へ!実行 委員会は緊急に抗議行動を呼びかけ、官邸前で抗議・アピール行動を行いました。約30人が集まり、マイクで「情報は国民のものだ」「反対する市民の声を聞
け」などと訴えました。行動には、社民党・福島みずほ、日本共産党・塩川鉄也議員が連帯のアピール、さらに実行委員会参加団体から発言を受けました。 NHKの取材に対して、70代男性は「秘密の指定範囲が広がれば、政治家の判断や政策の根拠が私たちに明らかにされず、民主主義の根幹が揺らぐことになり
かねない。情報公開の体制を整えるべきだ」、50代の女性は「チェック機関は政府の外に設けなければ意味がない。諮問会議は半年ぶりで、これまでの議論は 不透明であり政府が有権者の声に耳を傾けるつもりなのか疑問だ」と語っていました。(白石孝)
6月30日、連続学習会「こんなにあぶない!『秘密保護法』パートⅢ」が文京区民センターで約40人が参加して開催された。学習院大学教授の青井未帆さ んが「秘密保護法と憲法」と題して、内閣官房による「逐条解説」と情報保全諮問会議の公開議事録を主な素材に憲法の視点から問題点を挙げ、「政令で何が決
められようとしているのか見抜くために『逐条解説』を検討することが重要」と強調、「間接的検閲」による萎縮効果が強まる状況に警鐘を鳴らした。
翌日に閣議決定による集団的自衛権行使容認が予定され、参加者は抗議で騒然としている首相官邸前に心を残しながらの学習会となった。
青井教授はまず、秘密を漏らすか漏らさないかという「古めかしい二分法」で、威嚇による予防効果を最大化させる立法の異常さを指摘し、対抗利益の知る権 利・言論の自由への配慮が不十分な点、秘密が増殖することに対する手だてがないことや、思想・良心の自由への侵害となる適性評価など問題を列挙。そして、
文書管理について規定されていないことで、公文書管理法が別のトラック(走路)になって、官僚が恣意的に文書を廃棄できるようになる可能性を指摘した。
そして、「他の政治的状況と合わせて見るべきだ」と強調して教育分野で間接的検閲が顕著になっていることなどにも触れ、「言葉が出しにくくなる。特定秘密保護法が先取りしようとしている社会をストップさせなければならない」と訴えた。
質問にも丁寧に答え、施行までの取り組みとして政令の内容を追求することの重要制を強調するとともに、予想されるパブリックコメント募集への対応を呼び 掛けた。最後に「日本国憲法には宣戦布告の権限規定もない。始めからないものは解釈できないはずだ」と指摘した。
通常国会最終日の6月20日、「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は院内集会(約50人)および緊急国会前行動(約60人)を行い、「秘密保護法あくまで廃 止」「国会法改定法反対」を訴えた。廃止法案の提出という新たな段階のなかで、秋の臨時国会に向けて「施行を許さない大運動」を作っていきたい。
●秘密保護法あくまで廃止へ!〜6・20院内集会 海渡雄一さんの基調提案
こちらから
本日(16日)、共産党、社民党、無所属の山本太郎・糸数慶子議員が参議院に「秘密保護法」廃止法案を共同提出しました。
昨年12月6日、国会を取り囲む「秘密保護法絶対廃案」の声を無視し、安倍政権は「秘密保護法」の制定を強行しました。私たちは、その直後から、憲法と 国 際人権規約に反する「特定秘密保護法」(2013年12月13日法律第108号) の廃止を内容とする法案を幅広い政党、国会議員の合意に基づいて早期に国会に提案されることを求めて、署名運動に取り組んできました。私たちは「秘密保護
法」に反対したすべての政党、国会議員が一致して「秘密保護法」廃止の法案を国会に提案するよう求めてきました。同様の署名を合わせると、秘密保護法の廃 止を求める署名は、すでに40万筆に達しています。
今回、国会法の改定案が審議される複雑な国会状況の中で、秘密保護法廃止の法案が国会に提出できたことを歓迎します。廃止法案の提案のために、努力された関係国会議員の皆さんに心から感謝します。
また、次の国会においては、今回の提案には加わらなかった民主党や生活の党の皆さんをはじめとして、より多くの国会議員の皆さんの賛同を得て廃止法案の提案が実現するように、今後も努力を継続していきます。
2014年6月16日
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会
念願だった「秘密保護法廃止法案」が、6月16日12時20分、共産党・社民党・無所属の山本太郎・糸数慶子議員の手によって参院に共同提出され た。この日午後3時から開かれた院内集会で、廃止実行委員会の海渡雄一弁護士は「強行採決で成立したら終わりでなく、廃止運動を盛り上げ法案提出まで実現
できてとてもうれしい。しかし課題がある」として、現在参院に提案されている「特定秘密の国会監視機関を設置する国会法改定」について、厳しく批判した。 「最近出版されたスノーデンの本を読めばわかるが、アメリカでは議会監視はほぼ失敗した。グーグルやマイクロソフトの情報がすべてNSAに献上されていた
問題でも、国会はチェックどころか隠蔽の共犯者になっている。国会法改定を食い止め、秘密保護法は廃止するしかない」と強く訴えた。(M)
→動画(海渡弁護士の話 5分)
↓廃止法案
↓秘密保護法廃止!自公の国会法改定法案反対!緊急院内集会
●秘密保護法廃止法案の提出を歓迎する声明
本日(16日)、共産党、社民党、無所属の山本太郎・糸数慶子議員が参議院に「秘密保護法」廃止法案を共同提出しました。
昨年12月6日、国会を取り囲む「秘密保護法絶対廃案」の声を無視し、安倍政権は「秘密保護法」の制定を強行しました。私たちは、その直後から、憲 法と国 際人権規約に反する「特定秘密保護法」(2013年12月13日法律第108号) の廃止を内容とする法案を幅広い政党、国会議員の合意に基づいて早期に国会に提案されることを求めて、署名運動に取り組んできました。私たちは「秘密保護
法」に反対したすべての政党、国会議員が一致して「秘密保護法」廃止の法案を国会に提案するよう求めてきました。同様の署名を合わせると、秘密保護法の廃 止を求める署名は、すでに40万筆に達しています。
今回、国会法の改定案が審議される複雑な国会状況の中で、秘密保護法廃止の法案が国会に提出できたことを歓迎します。廃止法案の提案のために、努力された関係国会議員の皆さんに心から感謝します。
また、次の国会においては、今回の提案には加わらなかった民主党や生活の党の皆さんをはじめとして、より多くの国会議員の皆さんの賛同を得て廃止法案の提案が実現するように、今後も努力を継続していきます。
2014年6月16日 「秘密保護法」廃止へ!実行委員会
今日6月6日は、特定秘密保護法が参議院本会議で強行的に採決された12月6日から半年目。6月22日の通常国会会期末を控えた最後の「6の日」の行動で、昼休みに議員会館前でのアピール行動を行い、午後には衆議院第1議員会館で院内集会を開催した。
議員会館前での集会は風雨が強く、傘も飛ばされそうになる悪天候だったが、約100人が集まり、元気に廃止へという行動を実施した。吉田社民党党首に、共産党仁比参議院議員が連帯の挨拶をした。
また、130名が参加した午後の院内集会では、集まった13万筆を、共産の山下書記局長をはじめ、仁比、吉良、穀田議員に、生活の党鈴木議員、社民 党福島議員にも発言をいただいた後に受け取っていただいた。そして、田島泰彦上智大教授が「国会の監視機関は、秘密保護法をチェックできるのか」と題して 講演を行った。(白石孝)
5月29日、共産党(赤嶺議員)、社民党(福島議員)、生活の党(小宮山 議員)の三党に秘密保護法の廃止を求める約10万名の請願署名を提出 するとともに、今国会中に秘密保護法廃止法案の国会提案を求めまし た。
写真上から①福島みずほ議員に署名を手渡す事務局メンバーら②国会情勢などについて赤嶺政賢議員と意見交換するメンバーら③小宮山泰子議員に署名を手渡すメンバーら。
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は5月26日夜、東京しごとセンター地下講堂で連続学習会「こんなにあぶない 秘密保護法」パートⅡを開催しました。ジャーナリストの青木理(おさむ)さんをお招きし、「秘密保護法と警察」というテーマで語っていただきました。
「警備公安警察は1980年代に実現しなかったスパイ防止法以来、欲しくてしょうがなかったものを手に入れた」-。共同通信記者として90年代に公安警 察を担当し、その後「日本の公安警察」(講談社現代新書)を著した青木さんは、ターゲットの人物のプライバシーを調べ上げることを仕事とし、スパイを獲得
しながら日常的に非合法活動にも手を染めている公安警察の実態を紹介し、「この国は警察国家に向かってひた歩いている」と強調しました。
青木さんは、法案策定の中心を担ったのが警察官僚であったことに加え、特定秘密の対象となっている4分野の半分、スパイ対策とテロ対策を警察が司ること になるため、警察の権益が大きく拡大すると分析。トップを官僚が握る警察は、政治家が大臣を務める外務省や防衛省と違って外部の目が一切届かないことも問 題点として挙げました。
さらに、対象者が10万人ともされる適性調査では、その中枢を警察が担うと予測。取材経験を踏まえて、警察が大量のプライバシー情報を蓄積して省庁の幹 部や政治家のスキャンダルを握りコントロールする危険性を指摘しました。そして、全国に20数万人を擁する上意下達の権力組織を制御することの重要性を
「保守政治家たちは理解していない」と嘆き、「洋の東西、古今を問わず、秘密のベールに隠された治安組織は必ず暴走する」と警鐘を鳴らしました。
市民ら約70人が参加し、質問も活発に出されました。質疑の中で青木さんは、暴力団排除条例で天下り先など権益を大きく拡大させた警察の実態にも触れ、警察国家化が着々と進む状況も明らかにしました。
秘密保護法も集団的自衛権容認も米国からの強圧ではなかった!
5月7日に来日したモートン・ハルペリン氏は3日連続、都内で講演したが、10日の日弁連主催「秘密保護法国際シンポジウム」では、元毎日新聞記者西山太吉氏と対談した。
1969年の沖縄返還密約に深く関わったニクソン政権の高官と密約を暴露して逮捕された記者が初めて直接会うという歴史的な瞬間に、400人が詰めかけた会場は緊張に包まれた。
しかし、立場の全く異なる二人から共通する発言が飛び出した。それは、秘密保護法は米国からの強い要請によって日本政府が法案化したのではなく、それを装ったいわば安倍政権の「偽装」であっ たということだ。
西山氏はさらに、集団的自衛権についても同様と、日本政府の自作自演であると強調した。
ハルペリン氏の東京での3回の講演を通して明らかになったのは、秘密保護法が民主的国家の中では最悪の法律であること、安倍政権が国際的な基準も国内世論も野党の意見も聞かずに強行したこと、そして米国からの圧力によるという偽装を行ったことだ。(白石孝)
「日本の秘密保護法は国際原則からも逸脱・違反し、米国の同盟国の中でも最悪のものだ」。アメリカの国家安全保障会議(NSC)の元メンバーで、秘 密法の専門家であるモートン・ハルペリン氏(写真)は、5月9日、東京・全電通ホールの国際シンポジウムでこう断言した。ハルペリン氏はその理由として
「民間人・ジャーナリストに刑事罰が課せられていること。公務員に対しては解雇など行政処分が国際原則であるのに、日本の法律は刑事罰になっていること」 などを上げた。また会場からの「秘密法制定はアメリカからの圧力ではないのか」の質問に答え「アメリカは日本政府に圧力をかけていない。それは口実だ」と きっぱり語った。180人の参加者は改めて、秘密保護法の欠陥ぶりを認識することになった。(М)
*レイバーネット報道より
ハルペリン氏を招いての最初の公開イベント「超党派議員と市民の秘密保護法学習会」が5月8日正午から衆議院第1議員会館国際会議室で開かれた。市民約 150人が詰め掛け、国会議員も11人が参加。メディア関係者も23人が取材に訪れ、元米政府高官が語る特定秘密保護法批判に高い関心が寄せられた。
日本政府は同法制定の理由を「米国から強い要求があるから」と主張してきた。冒頭、ハルペリン氏(写真中央)は「米日両国間の安全保障をめぐる協議のた めに、秘密保護のためのより強力な法律が必要だという発言はまったくなかった」と米国の圧力論を明快に否定した。そして「言論の自由、知る権利に関わる法
律の制定は慎重に行わなければならないのに、日本では刑事罰まで盛り込む重大な法律を、南アフリカなどのようにきちんと手続きを踏まず急いで成立させた」 と批判した。
その上でツワネ原則について「国家の安全保障のための秘密保護と国民の知る権利のバランスのために、世界中の国々で実際に行われているベスト・プラク ティスを盛り込んだもの」と説明し、日本の法律はさまざまな点で逸脱していると指摘。「原則に従えない部分があるなら、なぜ従えないか、その理由を説明す る義務がある」と強調した。
原則に反する代表的な部分として、ジャーナリストを含む民間人が刑事罰を科されることや内部告発者の保護が配慮されていないことなどを挙げた。
質疑も活発に行われた。沖縄県選出の糸数慶子参議院議員は、沖縄返還交渉で佐藤首相の密使を務め著書「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」で交渉の内幕を明ら かにした後に自死した若泉敬氏や、現在も基地被害に苦しむ沖縄の現状について考えを聞いた。ハルペリン氏は核密約について当時検討された複数の選択肢に触
れ、「若泉と私は同じ考えで、他策はなかった」と述べた。そして、「しかし、米国が再び沖縄に核を戻す権利を主張することはないという確信を持っていた。 また、私たちは沖縄の基地のプレゼンスが見直しされ、基地負担が軽減されると予想していた。ところが、そうはならず、さらに現在、米国が新しい基地建設を 提案していることに驚いている」と述べた。
ハルペリン氏は院内集会の前後も精力的にメディアの単独取材に応じた。9日は非公開セッションや2回の記者会見の後、全電通会館でのシンポジウムに出席する。10日は日弁連主催シンポ、11日は名古屋市でシンポがあり、その間もメディアの取材に応じる。
4月7日の衆議院第二議員会館での院内集会は、署名提出の後、最近米国で調査をしてきた「情報クリアリングハウス」理事長の三木由希子さんのお話を聞いた。
「秘密保護制度-アメリカと日本」と題して報告した三木さんは、まず、「米国は秘密指定制度そのものを容認した上で議論しており、日本で同じ議論をする のは難しい」と指摘した。そして、米国の秘密指定が大統領令に一元化されており、機密、極秘、秘密の3つのレベルにあるとした上で、機密指定解除のルール
や、「省庁間機密指定不服申立委員会」とその事務局である国立公文書館の中のISOO(アイソー)の役割を説明した。ISOOの目的は「安全保障のために 必要最小限に機密指定を制限すること」「秘密指定解除と公開の推進」などとされている。連邦政府機関の元職員が多く、一定期間で元の職場に戻る「出向」で はないなどと強調した。
米国では、全体の50%とも90%とも言われる過剰機密指定が問題になっている。「行き過ぎた秘密は政府の意思決定に悪い影響を及ぼし、誤った意思決定 の原因となる」「秘密が増えすぎることで、重要な機密の保持に支障を来している」などの指摘について、ISOO関係者の「機密指定制度は必ず乱用されるの で監視が重要」との発言も紹介された。
議会の監視活動の困難さにも触れて、「議会は、予算や人事の承認権限などあらゆる手段を使って秘密を扱うインテリジェンス・コミュニティーに誠実な対応をさせるよう努力している」と述べた。
日本で活発に議論されている「第三者機関」について三木さんは「第三者機関であれば信頼できるのか。国際社会での議論のキーワードは『独立性』、監視対 象から独立していることだ」と問題提起し、米国の監視機関には大統領権限の代行という意味合いがあると説明した。
最後に、米国はオープンな部分と陰が濃い部分があるのに対し、日本は何が秘密で非公開なのかはっきりせず、「全体的にグレーだ」と指摘した。
国会議員の発言の中で福島みずほ議員は、野党の政策責任者会議で今国会中に廃止法案を出そうという話し合いをしたことを紹介したほか、政権がメディアに圧力をかけていると批判した。
そのほか、6日に名古屋市で開かれた全国ネットワークの交流集会の報告があった。この日、多数の署名を提出した千葉土建を代表して高野裕行さん(79)が発言し、「国民を泣かせるような戦争が起きないように、秘密保護法を廃止した方がいい」と訴えた。
4月7日昼、秘密保護法廃止へ!「12.6を忘れない6日行動」が国会前で行われた。さまざまな団体・個人約160人が集まった。手作りのプラカー ドが目につく。「戦前かよっ? 秘密保護法いらな~い」「言いなり国民になってたまるか」「戦争反対」「秘密はいらない
安倍もいらない」。一人ひとりの言葉に怒りがにじみ出る。世論を無視して暴走する安倍に言いたいことがたくさんあるのだ。集会では白石孝さんが、前日名古 屋の「全国交流集会」の報告を熱く語った。また共産党の仁比聡平議員は、「国会内では安倍暴走グループが多数で強いようにみえるが、世論の大多数は逆で戦
争の道に反対している。この世論の力がかれらにも影響を与えている」と述べ、運動をいっそう拡げていくことを呼びかけた。その後、院内集会が開かれ「秘密 法廃止署名」の提出などがあった。(M)
↓「全国交流集会」の報告をする白石孝さん
↓仁比聡平議員(共産党)がアピール
↓さまざまなプラカード
午後2時からは衆議院第一議員会館多目的ホールで院内集会が行われました。実行委員会で取り組んでいる秘密保護法廃止を求める請願署名の初めての提出が行われ、出席した赤嶺政賢衆院議員、山本太郎参院議員に合計2000筆分が手渡されました=写真。実行委員会では3月末を1次集約と位置づけながら、継続して署名集めを進め、順次提出していくことにしています。
集会では、JCJ(日本ジャーナリスト会議)の丸山重威(しげたけ)さんが「安倍政権と秘密保護法-メディアは今、何を報じているか、何を報じていないか-」と題して講演しました=写真。
丸山さんは、安倍政権によるメディア工作がメディア「支配」へと強化されていることを、具体例を示しながら分析。NHK会長らを含めた一連の妄言について 「『失言』ではない。思っていることをどんどん前に出して、世の中の雰囲気を作ろうとしている」と強調しました。そして、秘密保護法の強行にとどまらず、
教育制度の破壊も含め、憲法改正手続きを経ずに実質的に憲法を空洞化する「クーデター」が進められているとして、警鐘を鳴らしました。
続いて、自由法曹団の改憲阻止対策本部事務局長の山崎徹弁護士が、秘密保護法が強行成立する直前の昨年12月4日に行われたさいたま市での広聴会で公述人を務めた体験も語りながら、自由法曹団がまとめた秘密保護法の逐条批判の書籍をアピールしました。
2国会議員のほか、海渡雄一弁護士が5月9、10日に計画している国際シンポジウムへの参加を呼び掛けました。
「私達は12月6日を忘れない!あきらめず反対」「集団的自衛権行使 断固反対」、生活者ネットの女性たちは手製のプラカードを掲げていた。
3月6日、国会前の秘密保護法廃止を求める「6の日」行動には、約200名が参加した。集会では、仁比聡平議員(共産党)・福島みずほ議員(社民党)がマイクを握り、廃止法案提出に向けて決意を述べた。
福島氏は、「きょう内閣調査室から10個のダンボールが届いた。中身は秘密保護法の審議過程のやりとり。これを精査して全て情報公開したい。情報は国民のものだ」と元気に語った。
新聞労連・米倉副委員長(写真上)は、石垣市の自衛隊配備問題を報道した「琉球新報」への弾圧事件を取りあげた。「今回の政府の狙いは、選挙の争点 は報道させないという意図。NHKが都知事選挙中に原発問題を避けたことと繋がっている。争点を報道するのはあたりまえで、政府に強く抗議していきたい」 と訴えた。聴衆からは「新聞労連がんばれ」の大きな声が上がった。
市民団体からの発言が続いたが、ほとんどの人が「集団的自衛権行使」問題を取りあげた。「安倍政権の動きを見ていると閣議決定が相当早まる可能性がある。反対運動の構築を急ごう」とのアピールがあった。
午後2時からは、衆院議員会館で院内集会が開かれた。「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は国会議員に廃止を求める請願署名第一次分を提出した。(M)
*レイバーネット報道より
『秘密保護法』廃止へ!実行委員会は2月22日、連続学習会の第1回として文京区民センターで「こんなにあぶない『秘密保護法』パート1」を開催、150人が秘密保護法の狙いや情報公開制度との関係について学びました。
海渡雄一弁護士が「秘密保護法 ここが問題だ!」と題して、右崎正博獨協大教授が「秘密保護法と情報公開」と題して、特定秘密保護法の問題点を多角的に明らかにしました。(報告のレジュメはこちら)
会場からは熱心に質問が出されました。主な質疑は以下の通り。
Q 第三者機関を運動として求めていくべきか。
海渡 第三者機関はどのみち必要になる。それと廃止運動がどういう関係になるか、よく議論しなければならない。
Q 「官邸のアイヒマン」などの動きを情報公開させることも重要。
海渡 諮問会議でも政府を代表しての説明はすべて「官邸のアイヒマン」がやっている。北村滋ウオッチングをしていただきたい。
Q 諮問会議に期待していいのか。
海渡 諮問会議そのものが決定的に役割を果たすことは無理だが、そこで議論を巻き起こすことはマイナスではないと思う。
Q 一人の弁護士が裁判を起こした。もっと裁判を起こすべきでは?
海渡 日本の違憲訴訟は,最高裁の判例によれば,具体的な事件を離れて提訴することができず,原告が現実に法益を侵害されていることが必須要件のため, 未だ現実の事件における弁護を依頼されていない段階で弁護士としての活動に制約を受けるという論理構成には無理がある。
右崎 具体的な事件がないと裁判に持ち込めない。ジャーナリストが争う可能性はあると思う。破防法と同じように、使いやすい法律ではない。起訴を維持で きるか相当難しいと思う。では、何のためにこの法律が必要か。それは権力に報道機関も一般国民も近づけないようにするためだ。さらに、適性調査は国民の思 想・プライバシーを調査する。ここに最大の法律の効果がある。
Q 国会がチェックできるのか。
右崎 仮に秘密会を開いても議員もスタッフも守秘義務を負わされる。秘密を漏らせない人が増えていくのは、言論の府としてはジレンマだ。国会に第三者機関を期待するのではなく、国政調査権で追及してもらった方がいいと思う。
秘密保護法廃止運動は根付いている!~約300人が国会前行動
「秘密保護法廃止!市民は怒っているぞ!あきらめないぞ!」。寒さを吹き飛ばすように国会前で大コールがわき起こった(写真)。参加者は労組・市民 団体・個人など約300人。この日2月6日は「強行採決の12月6日を忘れない“6の日”」行動の初日で、全国一斉に取り組まれた。たくさんの参加に主催
団体(「秘密保護法」廃止へ!実行委員会)メンバーも「廃止運動は根付いている」と自信を深めた。引き続く院内集会では、超党派の「情報機関」欧米視察団 (1月)の報告があった。共産党・宮本たけし議員は「アメリカでは9.11以降、秘密裏にCIAが年間1兆円の予算を使い、監視国家を作り上げてきた。負
の側面が多く、いまそのCIAのやり過ぎをチェックしようとしている。日本政府は海外での諜報活動ができる日本版CIAを、これから作ろうとしているがと んでもない。アメリカのような戦争国家をめざしてはいけない」と強く訴えた。(M)
↓国会前歩道に長い列ができた
↓福島みずほ(社民党)議員
↓続いて行われた院内集会にも200人が参加。ミニ講演する田島泰彦さん
↓共産党・宮本たけし議員が欧米視察報告
*レイバーネットの報道より
国会開会日となる1月24日、「秘密保護法」
を廃止するために市民の意思、声を届けよう
と「国会包囲ヒューマンチェーン」と「1.24
「秘密保護法」廃止へ!院内集会」と開催し
ました。主催は「秘密保護法」廃止へ!実行
委員会。
ヒューマンチェーンは3000人の参加で午後
1時30分と午後2時の2回、国会を取り囲み「秘
密法廃止!」の声をあげました。
続く午後2時30分からの院内集会には450人が集まりました。参議院会館は入館する人の列
が並び、会場に入れない人も多く、また資料を全員に渡すことができず申しわけありませ
んでした。
集会は、昨年の秘密法制定への怒りとヒューマンチェーンを成功できた高揚が残り、と
ても盛り上がりました。日本弁護士会の副会長の佐野さん、弁護士の海渡さん、出版労連
の大谷さん、新聞労連の米倉さんが各々の立場にたった「廃止」への決意を発言。続いて
秘密法に反対する愛知の会の近藤ゆり子さんから「秘密法に反対する全国ネットワーク」
への参加呼びかけがあり、今後全国一斉行動や全国交流会開催の提案を行ないました。各
地の活動報告として大阪から「秘密保護法廃止!ロックアクション」、神奈川から「秘密
保護法廃止をめざす藤沢の会」、長野県から「秘密保護法の廃止をめざす長野県連絡会」
が各々発言されました。長野は1月24日付けの信濃毎日と中日新聞への意見広告を取組ん
だことが報告されました。
国会議員は共産党、社民党が駆けつけてくれました。最後に実行委員会から高田さんが今
日の取組みの成功と今後の運動について話し、秘密法廃止へ取り組んでいくことを参加者
で確認し終了しました。(実行委員会・なかもりけいこ)
*院内集会の資料はこちら。
安倍さん嵐は止まないよ!~「秘密法」廃止求めて3千人が国会包囲
「安倍さんは、昨年12月秘密保護法が通過した翌日に“嵐が過ぎさった感じ”と述べた。とんでもない勘違い。私たち主権者はこの悪法を許さない。国 会開会日のきょうそれを突きつけよう!」。廃止実行委員会の高田健さんが声を張り上げた。午後1時すぎ、国会周辺にはプラカードやゼッケンを付けた人々が
続々集まり、ごった返した。昨年の熱気は収まることはなかった。午後1時半、「国会はヒューマンチェーンでつながりました」のアナウンスが流れた。総勢3 千人が取り囲み「秘密保護法廃止」のコールを上げた。長野からも50人が参加したが、この日32団体による「秘密法に反対する全国ネットワーク」の発足が
発表された。「集団的自衛権解釈変更」をはじめ戦争できる国へ暴走を続ける「安倍政権」。それを止めるたたかいの第一歩が始まった。国会開会日に上がった 大きな主権者の声。しかしNHKは午後7時のニュースでこれをまったく無視していた。(M)
↓国会を取り巻いた人々!
↓ヒューマンチェーンがつながった(国会正門前)
↓「青信号」なのに柵を置いて通行させない警察
↓議員会館前のヒューマンチェーン
↓長野からの参加者。「本日の新聞に見開きで秘密法反対の意見広告を出した。4500人の賛同があった」
↓午後2時半からの院内集会、500人近くが集まり会場があふれた。
↓「秘密法に反対する全国ネットワーク」結成を発表する記者会見。
*レイバーネット報道より